飲酒

東晉　陶潛

其十七

幽蘭生前庭 幽蘭前庭に生じ

含薫待清風 薫りを含んで清風を待つ

清風脱然至 清風脱然として至らば

見別䔥艾中 䔥艾(せうかい)の中より別たれん

行行失故路 行き行きて故路を失ふも

任道或能通 道に任さば或は能く通ぜん

覚悟當念還 覚悟して当に還るを念ふべし

鳥盡廃良弓 鳥尽くれば良弓廃(す)てらる

飲酒二十首中　序　其一　其二　其三　其四　其五　其六　其七　其八　其九　其十

其十一　其十二　其十三　其十四　其十五　其十六　其十七　其十八　其十九　其二十

目次　帰園田居、飲酒、擬挽歌詩、歸去來兮辭、桃花源記